失敗のない写真を撮るなら純正レンズのオートフォーカスに限るのは承知のうえで、持っているだけでお洒落で格好イイって組み合わせでも持ち歩きたい。たとえ不自由でも、「カメラは見た目の良さがイチバン」なのです。……見た目重視にこだわりすぎると、カメラとしては使い勝手が非常に悪く撮影に苦労しますが、使いこなせれば最高に面白いカメラになる可能性も秘めている……かもしれません……。そんなミラレス偏愛なる集団「ミラレス倶」のお気に入りをご紹介。前半のジャッジメントは、「ミラレス倶」を冷静に見守る編集Kによるもの。果たしてどんな評価が下されるのか……

久方ぶりに登場するのは初代メンバー、三遊亭あほまろ氏。現在、兵庫県にある姫路文学館にて、氏の撮影による写真展『待ってたよ、その後』を開催中です!

ahomaro  profile……三遊亭 あほまろ(さんゆうてい あほまろ)
三遊亭圓歌師匠より授かったペンネームだが、落語家ではない。庶民文化研究家、古写真収集研究家として執筆をしながら、写真家、映画監督としても活動。
毎日、「江戸ネット・今朝の浅草日記」を配信中http://www.edo.net/edo/
私設ミュージアム「三十坪の秘密基地」は年中無休でオープンしています。

この記事を読んで行なった行為によって生じた損害は編集部、執筆者およびメーカー、購入店もその責を負いません。また、この記事についての個別のご質問・お問い合わせにお答えすることはできません。※ここで紹介している機材は、執筆者私物のため、現在取り扱われていない可能性があります。ご了承ください。

【Vol.07】 文・作例:三遊亭 あほまろ
Schneider ALPA-Curtagon 1:2.8 35mm
【シュナイダー・クルタゴン(アルパマウント)】
まさしく“見た目重視”で
チョイスした結果が……
JUDGMENT
カッコ良さ ★★★★ メカメカしく、オトコらしいルックスに魅了される人が多そうだ。こうしたレンズをシッカリと受け止めてくれる度量の大きさを持つLUMIXのGH2はまさにベストパートナー。
実用性 ★★
SPEC DATA
レンズ=Schneider ALPA-Curtagon 1:2.8 35mm
ボディ=Panasonic DMC-GH2
マウントアダプター=KIPON(ALPA→マイクロフォーサーズ)
シュナイダー・クロイツナッハ社(以後はシュナイダーと称します)の「クルタゴン」とは、ラテン語で“短い画角”の意味で、シュナイダーの“レトロフォーカス型広角レンズ”につけられる名称です。画角は35ミリと28ミリがあり、世代によってそれぞれいくつかのバージョンが存在していますが、今回使用したのはM42マウントをアルパ用として、1958年頃に製造された35mm/F2.8です。このレンズは、コダックレチナ、エキザクタ、ローライなどに対応するマウントも供給されております。

シュナイダーの広角レンズといえば、レンジファインダーカメラ用の「アンギュロン」が有名ですが、こちら「クルタゴン」は一眼レフカメラ用に製造されたため、レトロフォーカス型の光学系(ミラーと干渉しないようバックフォーカスが長く取られている)となっています。つまり、「アンギュロン」と比べると、ひと回りコンパクトであることがわかります。レンズ性能の特徴・個性としては、柔らかいボケ味とクールトーン調の発色、透明感のある抜けのいい描写であり、とくに清涼感ある青の発色は“シュナイダー・ブルー”と呼ばれています。

ですからファインダーもそのバランスを損なわないもの、いいえ、さらに格好よく、精悍に見えるものをチョイスしました。クラシック品ではありませんが、コシナ・フォクトレンダー「15~35mmズームファインダー」を装着しています。どうです、なかなかでしょ?
 
「さすがアルパ!」と拍手したくなるのが、この金属製のレンズキャップ。編集部調べによると、中古市場価格2万円は軽く超えています。カッコイイですね。   レンズの横にポチッと出ているのがレンズシャッター。ここにレリーズを付けると、さらにメカメカしいルックスとなり……、実用性はさておき、そそられること請け合いです。
 
 
 
今回は、いつもと趣向をかえて、仕事のひとつであった「浅草名店紹介の観光パンフレット」の撮影時に試してみました。描写力は安定して素晴らしいレンズではありますが、ピントのシャープネスはずば抜けて高いというわけではないようですね。でも、描写の柔らかさと解像力に関しては、デジタル時代にも適用するオールドレンズといえるのではないでしょうか。ですが、被写体の選び方を間違え、特徴ある“シュナイダー・ブルー”の表現には至らなかったようです。

ただし、ライティング試験中(作例002~004)の撮影だったため、画角が中途半端で、ハレ切りも完璧でなかったのか、お皿に白飛びが出てしまいましたが、それなりに写っているようです。

(作例005~007)は、近所の食堂で昼食で食べたもの。最近は、TwitterやFacebookに載せるために写真を撮る人が増えたようで、お店の方も「写真を撮るならもうちょっと綺麗に盛りつけたのに」と、おっしゃってくれましたが、充分綺麗な盛りつけですよね。

ところで、“透明感のある抜けのよい描写はないものか”と、探し回って撮ったのですが(作例008)は、シュナイダーとは関係のない“単なるブルーマウンテン”。そしてこちらの草履(作例009)は、特徴ある「シュナイダー・ブルー」……、ううん、単なるブルーじゃないか……。ということで、実はイマイチ納得がいかず……。

では最後にひと言。最近は各メーカがミラーレス機に参入してきましたね。キヤノンも参入を公式発表しましたが、ぜひともフルサイズで創って欲しいのです!

たとえ筐体が大きくなっても、センサーサイズは他社を引き離す決定的なアドバンテージになるのですからね。最初からフルサイズ規格で設計すれば、更に小さいセンサー機種だってラインナップできるでしょう。キヤノンユーザとして、節にお願いしたいところです。
 
ミラレス倶とは……?
巷を席巻してやまないコンパクト一眼(ミラーレス一眼、マイクロ系)カメラ。純正のレンズを使うことがイチバンいいとは分かっていても、オールドレンズ、銘玉をはじめ古今東西ありとあらゆるレンズを装着し、使い倒したくってやまない集団がいる。そう、それがミラーレス倶楽部、通称「ミラレス倶」なのだ。夜な夜な集っては酒を酌み交わしつつ、レンズを取っ替え引っ替えしては“悦”に入る……、そんなメンバーには、庶民文化研究家、写真家として知られる三遊亭あほまろ氏、寫眞機と酒と自転車を偏愛する編集&ライターの山﨑真由子氏、そして、なぎら健壱氏……と増殖中! 三遊亭あほまろ氏のサイト:http://www.edo.net/
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2012年01月18日 【Vol.07】Schneider ALPA-Curtagon 1:2.8 35mm
2011年12月07日 【Vol.06】Kern Switar 13mmF0.9
2011年11月13日 【Vol.05】Angenieux 28mm f3.5 TYPE R11
2011年10月01日 【Vol.04】Kern Yvar 15mm f=2.8
2011年09月01日 【Vol.03】Ernst Leitz Wetzlar Hektor f=13.5cm 1:4.5
2011年07月21日 【Vol.02】コダックの16ミリムービー用レンズをPENに装着!
2011年06月05日 【Vol.01】リヒテンシュタイン製 世界初のマクロレンズ

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